羽生善治×渡辺明竜王の情熱大陸を見て
一時間であの壮絶な第21期竜王戦をまとめることがそもそも不可能だとは思ったけど。
それでも、テレビで今回の竜王戦全体の流れをざっくりと考えてみるのにはとてもよかった。
今回の竜王戦は渡辺明竜王のあきらめない精神、集中力が本当に生きたタイトル戦であったと思う。
羽生さんに対して、三連敗してから四連勝は神。すごすぎる。
今回の情熱大陸では勝者の渡辺竜王に主にスポットを当てることが多く、そのために彼の表情から、そのときの精神状態や葛藤がよく伝わってくる内容だった。
そして私が思ったのが意外に渡辺竜王と自分って似ているのではないかということである。
もちろん渡辺竜王と私が置かれている状況というのは年齢は近いが全然違う。
私は今22歳で、渡辺竜王は24歳。年の差二つぐらいしかかわらないが、彼はすでに自分の家を持ち、収入を得て、結婚して子供までいる。
自分は来年からやっと社会人になる身であって、家もないし仕送りしてもらってるし、結婚してないし、もちろん子供なんているわけない。
しかし、情熱大陸のドキュメンタリー的なあおりがあるのはおいといて、
私は同世代の渡辺竜王に対してもの凄い親近感を覚えたのである。
それは、自分の才能に決してうぬぼれることなく、苦しい状況で日々葛藤している姿勢から感じることができた。
あたりまえのようなことだが、22〜27歳ぐらいは自分よりも格上の存在を目指しながら、四苦八苦して必死になっている時期だと思う。
逆に言えば、この大切な時期を逃して、人はいつがんばれるのかと思ったりもしている。
今はどこまで地位や肩書きを得ようが、向上しなければいけないときなのである。
もう、これは自分の人生に対する挑戦であって、自分との戦いである。
自分の大きさは、最後自分が決めるのだ。
感情移入しすぎなところもあるが、今回、主にそういう意味で渡辺竜王に対して非常に親近感を感じたわけである。
また、家庭を持つことの大切さもよくわかった。
家族がいて、自分を頼ってくれていれば、どんな苦しい状況でも、なんとかやっていけるもんだなと。
そのためには、まず自分を磨いていかなければいけない。そうしなければ、家庭を築くこともできないし、また家族から頼りにされないようでは存在意義(レーゾンデトール)がなくなってしまう。
いろいろと悩んで努力してもなかなか地上が見えてこない時期ではあるけど、一生懸命やっていこう
放送中紹介していた
羽生名人の金言
集中力を高めることは、海に深く潜ってゆくことと似ている。集中力を最大限に高めるためには、空白の時間がなければならない
竜王戦第七局の敗着理由は、三日たった今でもまだ明確にはなっていない。
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